でんせつの草刈リストを目指して - かけだし編
島で生活しているとちょこちょこ草刈り作業が発生するため、徐々に刈払機の扱いに慣れてきました。
個人的に刈払機は、使い方にコツが必要な機械だなという感想があり、また自分の性質上ほぼ全てのハマりポイントを踏んでいくところがあるので、現時点で気付いたこと等を記録しておきます。
まず機械を扱うまで
そもそもエンジンを始動できない
エンジンがベストコンディションであれば始動は楽なのですが、実際には始動に癖のあるエンジンも多いです。
自分がよくやってしまったのは、チョークが閉まっている状態でリコイルスターターを繰り返し引くことで発生する「燃料かぶり」というミスでした。
説明書的には「始動時はチョークを閉める」とかそもそもチョークの開閉表示に「始動時 ↔ 運転時」とか書いてあるのですが、実際には数回チョークを閉めた状態でリコイルスターターを引いたら、その後はチョークを開いて様子を見た方が良さそうです。
チョークスリーパーのチョークと同じで「窒息させる」の意味です。チョークを閉めることで、一時的にエンジン内部に入る空気の量を減らし、相対的に燃料比率を上げて着火しやすくするようです。
名前から連想される通り、窒息させっぱなしでエンジンを使うのはまずい感じがしますね。
運転中にエンストしてしまう
運転中に刈払機を横に倒すと、エンストしてしまいます。特に暖機運転が不十分だと傾きの変化に敏感なため、注意が必要です。
またエンジン始動後にチョークを開け忘れるなどもやりがちでした。
左右をかけ間違う
基本的に刈払機は体の右側にかけます。左にかけても意外と違和感なく使えるのですが、障害物等に刃がぶつかってキックバックが発生した際など、なんとなく右の方が安定感がある気がします。
エンジンの熱くなる場所も関係してるのか、左にかけて使ったときは服が溶けました。
実際に作業する上で
草を寄せる見通しがない
基本的に刈払機は、刈った草を左側に寄せていくことになります。
フィールドが複雑な形状をしている場合は難しい時もあるのですが、作業順序的にできるだけ草を寄せる先をクリアにした状態で進めないと、まだ生えている草の上に刈られた草が被ってしまい、作業の障壁となります。
足場がないところでの無理な姿勢
刈払機は自分に近いところは逆に刈りづらく、対象からある程度離れている必要があります。
刈払機のリーチを把握して、ギリギリのところで上手く刈ることが重要になってきます。
手でガッツリ刈払機を持ってしまう
刈払機は左右に振って使うものですが、手で握りしめるとその分受ける振動も強くなってしまいます。
基本的には体で刈払機を支えて、腰の動きと連動して左右に振ると、手でそこまで支持しなくても良くなります。
特に上に向ける際など手で持ち上げがちなのですが、その際は持ち上げるのではなく、あくまで腰で支えながらハンドルを体側に引くと、テコの原理でいい感じに先端が上に向いてくれます。
チェーンソーや刈払機など、振動する工具を長期間にわたって連続で使用すると、振動障害を発症する可能性があります。使用時間を管理するのはもちろんですが、装備や持ち方で手に受ける振動を減らすのも重要かなと思います。
回転数と振りのスピードが合ってない
チップソーを装備した刈払機は、回転エネルギーを溜めて高速回転したまま対象物にぶつかることで、対象物を切断します。
その際あまり速く刈払機を振ると、回転数の回復が間に合わずに刈り残しが出てしまいます。
逆にゆっくりすぎると草が逃げてしまうところでもあるので、最適な速さがどれくらいかを考える必要があります。
不要な多段刈り
草が高く生えていると、何となく数段に分けて刈りたくなります。
手前向きに生えていて邪魔とかであれば多段刈りも有効なのですが、最終的には根本が刈れていればいいものでもあるので、今やっている多段刈りが意味のあるものなのかは考える必要があります。
多段刈りするモチベーションとして、長いままで刈ると結局その後で草がかさばるので、細かくしたいというのもありますが、時間が経過すると草から水分が抜けたり腐敗したりでかなり体積が減るので、かさばりに対してはある程度楽観的で良いかもしれません。
燃料が切れてから燃料を追加してしまう
燃料が切れてからの追加だと、エンジンの再始動が手間な時があります。
燃料が切れる直前に追加できると効率が良いです。
装備について
色々試してみて、最終的にこの装備で安定しました。
装備 | 説明 |
---|---|
スマホ | 作業自体には不要ですが、滑落時など救助を求めるのに必要です。 |
耳栓 | 刈払機の音が大きいので、耳を保護しておいた方が良さそうです。 |
安全靴 | 足元に切られて槍状になっている笹や、最悪鋭利な金属が潜んでいる可能性もあるので、踏み抜き方向に耐性のある靴は履いておいた方がいいと思います。 |
ハーネス型の肩紐 | 通常の肩紐に比べ、体で刈払機の重さと振動をより多く受け止めることができます。 |
防振手袋 | 手に伝わる振動を軽減します。 |
軍手 | 防振手袋は非常に洗いにくいため、靴下のような役割として防振手袋の内側にします。 |
コンパクトなノコギリ | 刈払機で対応できない太さの木が必ず出現します。 |
ハサミ | 刈払機にツタが絡んで邪魔なときが必ず発生します。 |
スマホの画面を自分の肌側に向けて作業すると、汗をかいた時にカメラが起動されたりロックに何回もトライしてしまったり、大変なことになります。
画面タップや傾きでスリープが解除されない設定にしたり、工夫が必要です。
単純に画面を体の外側に向けてポケットに入れておくのも有効です。
ナイロンコードについて
刈払機の先端に付けるものとして、チップソーの他にナイロンコードも試してみました。
まだ検証中なのですが、一旦現時点で気付いたことをメモしておきます。
- 飛散物が多いし勢いが強い
- フェイスカバーは必須
- 周りに人が居ると使いづらい
- なお地面スレスレを刈る際は右に傾けると、回転方向の関係上、自分は小石に撃ち抜かれないで済む
- 草が逃げないので、多段狩りは非常に楽
- 草を細かく粉砕してくれるので、寄せる方向や段取りについて考える必要がない
- 振動は弱め
- コードが切れる前に少しずつ出していかないと、切れたとき非常に面倒
- 石垣の付近など、障害物が多いエリアの作業はチップソーよりかなり効率が良い
- 2年目の笹など、太いものは切れない
- 切れないものに当たると、コードが絡んで切れてしまうため、著しく作業効率が落ちます
刈払機の先端はかなりのスピードで回転しており、当たり方によっては非常に速く小石等が飛んでいきます。威力的にはメガネが割れたり、服の上からの被弾で出血・打撲になったりまであるので、適宜防御が必要です。
刈払機での対応が面倒な植物
雑木
ある程度までの太さの木であれば、刈払機で直接切り倒せるのですが、一定以上はノコギリが必要です。
フィールドが藪化している場合は、高確率でさらに上の方にツタが絡んでいるので、合わせて処理が必要です。
ツタ
刈払機や刈られた草木に絡みついて、動きを阻害してきます。
予め場所が分かっている場合は、近づきすぎる前に刈払機で切っておいた方が効率が良いです。
気付かない内に懐に入られた場合は、一旦後退するか、ノコギリかハサミで対応する必要があります。
イバラ
基本的にはツタの一種ですが、さらに棘がついています。
怪我をしないよう丁寧に対応する必要がある他、服に絡みついてしまうとかなり取りづらいため、注意が必要です。